大宅壮一賞受賞作品一覧
第1回 1970年 尾川正二「極限のなかの人間」(創文社)
第2回 1971年 イザヤ・ベンダサン「日本人とユダヤ人」(山本書店)
鈴木俊子「誰も書かなかったソ連」(サンケイ出版)
第3回 1972年 桐島洋子「淋しいアメリカ人」(文藝春秋)
柳田邦男「マッハの恐怖」(フジ出版)
第4回 1973年 鈴木明「『南京大虐殺』のまぼろし」(諸君!)
山崎朋子「サンダカン八番娼舘」(筑摩書房)
第5回 1974年 後藤杜三「わが久保田万太郎」(青蛙書房)
中津燎子「なんで英語やるの」(午夢館)
第6回 1975年 吉野せい「洟をたらした神」(彌生書房)
袖井林二郎「マッカーサーの二千日」(中央公論社)
第7回 1976年 深田祐介「新西洋事情」(北洋社)
第8回 1977年 木村治美「黄昏のロンドンから」(PHP研究所)
上前淳一郎「太平洋の生還者」(文藝春秋)
第9回 1978年 伊佐千尋「逆転」(新潮社)
第10回 1979年 沢木耕太郎「テロルの決算」(文藝春秋)
近藤紘一「サイゴンから来た妻と娘」(文藝春秋)
第11回 1980年 春名徹「にっぽん音吉漂流記」(晶文社)
ハロラン芙美子「ワシントンの街から」(文藝春秋)
第12回 1981年 受賞作品なし
第13回 1982年 早瀬桂一「長い命のために」(新潮社)
宇佐美承「さよなら日本」(晶文社)
第14回 1983年 小坂井澄「これはあなたの母」(集英社)
小堀桂一郎「宰相鈴木貫太郎」(文藝春秋)
第15回 1984年 西倉一喜「中国・グラスルーツ」(めこん)
橋本克彦「線路工手の唄が聞えた」(JICC出版局)
第16回 1985年 吉永みち子「気がつけば騎手の女房」(草思社)
第17回 1986年 杉山隆男「メディアの興亡」(文藝春秋)
第18回 1987年 猪瀬直樹「ミカドの肖像」(小学館)
野田正彰「コンピュータ新人類の研究」(文藝春秋)
第19回 1988年 吉田司「下下戦記」(白水社)
第20回 1989年 石川好「ストロベリーロード」(早川書房)
中村紘子「チャイコフスキーコンクール」(中央公論社)
第21回 1990年 辺見じゅん「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(文藝春秋)
中野不二男「レーザー・メス 神の指先」(新潮社)
久田恵「フィリッピーナを愛した男たち」(文藝春秋)
第22回 1991年 家田荘子「私を抱いてそしてキスして」(文藝春秋)
井田真木子「プロレス少女伝説」(かのう書房)
第23回 1992年 ドウス昌代「日本の陰謀」(文藝春秋)?
第24回 1993年 塚本哲也「エリザベート」(文藝春秋)
第25回 1994年 小林峻一(共著)「闇の男 野坂参三の百年」(文藝春秋)
加藤昭(共著)「闇の男 野坂参三の百年」(文藝春秋)
第26回 1995年 櫻井よしこ「エイズ犯罪 血友病患者の悲劇」(中央公論社)
後藤正治「リターンマッチ」(文藝春秋)
第27回 1996年 佐藤正明「ホンダ神話 教祖のなき後で」(文藝春秋)
吉田敏浩「森の回廊」(NHK出版)
第28回 1997年 野村進「コリアン世界の旅」(講談社)
佐野眞一「旅する巨人」(文藝春秋)
第29回 1998年 阿部寿美代「ゆりかごの死」(新潮社)
第30回 1999年 萩原遼「北朝鮮に消えた友と私の物語」(文藝春秋)
小林 照幸「朱鷺の遺言」(中央公論新社)
第31回 2000年 高山文彦「火花」(飛鳥新社)
第32回 2001年 平松剛「光の教会 安藤忠雄の現場」(建築資料研究社)
星野博美「転がる香港に苔は生えない」(情報センター出版局)
第33回 2002年 米原万里「嘘つきア−ニャの真っ赤な真実」(角川書店)
第34回 2003年 近藤史人「藤田嗣治 『異邦人』の生涯」(講談社)
第35回 2004年 渡辺一史「こんな夜更けにバナナかよ」(北海道新聞)
第36回 2005年 稲泉連「ぼくもいくさに征くのだけれど」(中央公論新社)
高木徹「大仏破壊」(文藝春秋)
第37回 2006年 奥野修司「ナツコ──沖縄密貿易の女王」(文藝春秋)
梯久美子「散るぞ悲しき──硫黄島総指揮官・栗林忠道」(新潮社)
第38回 2007年 佐藤優「自壊する帝国」(新潮社)
田草川弘「黒澤明 vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて」(文藝春秋)
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佐藤 優 (著)
ロシア外交のプロとして鳴らし、「外務省のラスプーチン」などの異名を取った著者の回想録。在ソ連日本大使館の外交官として見聞きしたソ連崩壊までの一部始終を振り返る。

「もともと、人見知りが激しい」という著者だが、モスクワ大学留学中に知り合った学生を仲介に、多くの重要人物と交流を深め、インテリジェンス(機密情報)を得る。ウオツカをがぶ飲みしながら、神学の教養を中心に幅広いテーマで議論を交わし、信頼と友情を勝ち取る。その豊富な人脈と情報収集力を1991年のクーデター未遂事件でも発揮、ゴルバチョフ大統領の生存情報をいち早く入手した。

出世競争が最大の関心事であるキャリア組とは大きく異なる仕事・生活ぶりで、外交官の本質を考えさせられる。

(日経ビジネス 2006/07/17 Copyright?2001 日経BP企画..All rights reserved.)